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Fujisawa Swing Jazz Society 
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 神奈川県を中心に活動中のアマチュアBig Band、
藤沢スイングジャズソサエティの公式サイトです。
 

with Randy Brecker

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       「Tykocin」                   「Nostalgic Journey」 

         

「Nostalgic Journey」の輸入盤? 演奏メンバーは同じですが、若干内容は異なります。これは、RandyがNYからはるばる持ってきたCDの1枚で、何とか購入できたのですが、元々在庫も少ない上大人気! 2日目のLive会場で完売になりました。

12月6日、藤沢スイングジャズソサエティのコンサートで、Randyにいくつかの質問を用意しました。聴きにいらした方は記憶されていると思いますが、アルバム制作の経緯を聞いたのです。

このアルバムは、ポーランドの作編曲、ピアニスト;Wlodek Pawlik氏との共演です。弟、マイケルのドナーを探しに母方のルーツであるポーランドに行き、現地の方にお世話になったお礼を兼ねて作られたと言われています。

Randyを語る時に、どうしても弟のマイケルを思い出します。亡くなってまだまだ間もないこの時期、きっとRandyは、マイケルを思い出さない日はないでしょう。

今回Randyを招聘するに当たって、マイケルの話はしない・・・正確に言えば、話題に出来ない---だったのです。

ただ、それが本当にRandyの気持ちに沿ったものなのか、多少疑問にも感じ、また素晴らしい作品の制作の陰には、マイケルの死があった事をもっと多くの方にも知ってほしかったのです。さらに、マイケルの話しは、Randyと共に彼を偲ぶ事になるのではないか---そう思いました。

もしかしたら独りよがりの考えだったかもしれません。それでも質問として、あえて作品の制作経緯をRandyから話してもらったのです。Randyは、ためらうことなくこのCDの制作経緯を話してくれました。その時の様子は、ヒヤリングして後日紹介したいと思います。

Jazz Suite 「Tykocin」 静かに染み渡るストリングスの音と、ピアノ、そして心に響くRandyの音を是非聴いてください。なおCDタイルの「Tykocin」は、13世紀頃から栄えたポーランドの小都市で、シナゴーグが残る美しい街の名前だそうです。ただし、発音が分からず…スミマセン。

                                             「In The Idiom」

今回、共演したBigBandの曲は、「なるべく4beatのアレンジの曲を・・・!」とお願いして、Randyから提示されたものでした。その中の1曲「You're in My Heart」。時々、解析不能(笑)なコード進行やペンタトニック続きのメロディなど、Randyならではの難しさが詰まっていますが、演奏を聞いている限り、そのようなものはまったく感じさせない非常に美しい3拍子の曲です。

アルバム収録としては、「In The Idiom」内。 

Personnel :
RANDY BRECKER(trumpet & flugel horn)
JOE HENDERSON(tenor saxophone)
DAVID KIKOSKI(piano)
RON CARTER(acoustic bass)
AL FOSTER(drums)

1. No Scratch
2. Hit or Miss
3. Forever Young
4. Sang
5. You're in My Heart
6. There's a Mingus a Monk Us
7. Moontide
8. Little Miss P

Produced by Randy Brecker
Co-produced by Christine Martin
Executive Producers : Tom Ueno and Tatsunori Konno
Composed and arranged by Randy Brecker
Recorded at R.P.M. Studios, N.Y.C., Oct. 19,20,25, 1986
Recordong and Mixing engineer : James Farber

1986年より遡って演奏された録音があった! メンバーOさんが大事に保管してあったテープ、相当聞き込んだ様子で伸びていて音質は決して良くなかったが、とても貴重資料です。ラジオ番組で放送された1984年、North Sea Jazz FestivalでのLive。アーカイブとしてNorth Sea Jazz FestivalのWebsiteに残っています。アーカイブ  メンバーは、当時24歳のEliane Elias(pf) Eddie Gomez(b) 10分以上にも渡る大熱演です。ある女性のために作曲されたものだと番組内では解説がされていました。

アルバム「In The Idiom」に戻りますが、企画は日本のDenonが行ったもので、11月18日に再販になったばかりです。この再販の話は知っていたものの、Randy自身CDを持っていないそうです。そして気になるのは、パーソネルです。もしかしたら、メンバーに関しても企画側で提示したもの?と思い、尋ねてみると、Randyが選んだメンバーだと言う事でした。

彼のアルバムの中では一番JAZZ寄りなどの声も多々ありますが、今回のツアー中は、「You're in My Heart」以外にも、「There's a Mingus a Monk Us」 「My Ideal」「Body and Soul」など、自ら選曲もしてすべてアコースティック&Jazzを演奏したRandy。根本には、やっぱり4beatJazzがあるのではないかと、個人的には思うのであります。

「There's a Mingus a Monk Us」は、"Mingus Among us"を捩ったもの?なのかと思うのですが、ご存知の方がいらしたら、是非バンドのbbsにでもコメントください。

蛇足でありますが、North Sea Jazz Festivalで、息を呑むような素晴らしい演奏をしたイリアーヌをなぜ「In The Idiom」で起用しなかったのか---皆様のご想像にお任せ致します・・・

2009/12


          「Into The Sun」 

「Tujica」→「Tijuca」 Randyとの共演候補曲の中で 一番最初に手をつけた曲でした。
どれも難しい中で比較的譜読みが楽だったと言うのが理由です。
しかし!まず、題名が読めない… 曲の指示で"Brazilian groove"と記されていたので、ポルトガル語だろうと推測するが、それにしても読めません。。。

---12月4日、セレンディピティーでのLiveでもこの曲が取り上げられました。
プログラムにも「Tujica」となっていて、本番前のMCとの打ち合わせで読み方をRandyに尋ねた所、誤植である事が判明したのです・・・!
正しくは「Tijuca」"ティジュカ"で、ブラジルにある浜辺の名前だそうです。
どこで題名が異なってしまったんでしょう。
演奏資料を集めたくて検索したのですが、まったく見つかりませんでした。
譜面に書いてあった「Tujica」で調べていたので、それは、当然ですよね…
Randyが、リハーサル時に、 Bigbandのデモ演奏は遅いから少し速く---と指示しました。手を回してリズムを取ってこんな感じに…と。
その様子から、確固たるイメージがある事がわかりました。
ただそのイメージがどこから来ているのか、残念な事に12/6のコンサートの時には、はっきり分からなかったのです。

 「Tijuca」は、1996年にリリースされたアルバム:「Into The Sun」に収録されています。これを聴けば、なるほど!このイメージ!! とすぐに理解できます。
もう少し早くこのアルバムにたどり着いていれば---と後悔...
ライナーノーツには、ブラジルへの熱い思いや作られた経緯など詳しく記されています。

1曲演奏するに当たって、より多くの資料、できればオリジナルの音源を聴く事の重要性を改めて感じました。オリジナル通りになぞるか、変化させるかは別として、曲の生まれた場所に戻ると、演奏するヒントを得られる。そして何よりも曲への思い入れが変わります。
アルバムの「Tijuca」を聴いた今、またRandyと共演したら、前回とはだいぶ違った演奏ができたのではないかと... ふと思ってしまいました。これからも大切に演奏していきたいです。

2010/01

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