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Fujisawa Swing Jazz Society 
Official Web Site
 

 神奈川県を中心に活動中のアマチュアBig Band、
藤沢スイングジャズソサエティの公式サイトです。
 

M・J・F

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【モントレーへの道”と称したこのページでオーディションから出演決定、
そして本番演奏までの道のりを記録してみたいと思います。

【2001年6月】
今回の発起人である黒坂氏より出演者募集オーディションのメールをもらう。力だめしと度胸だめしの意味で冷やかし半分でデモテープを送付。 また、ウチが決定する前に別のバンドが決定していたが メンバーのスケジュール的な問題でキャンセルになった旨を聞く。
【2001年7月】
送ったデモテープでとりあえず合格の通知を受ける。実際この時”マジかよお〜”っていうのが本音でした。とりあえず、メンバーにこの旨を告知し、参加の状況を把握する。実際、これだけの大人数の行動である事及びメンバー各々のスケジュール調整など、難しい問題に発展すると思われた。が、しかし私個人としては”おそらくもう生きているうちはこんなチャンスはめったにないだろう”ということで、本人だけは行く気十分だったのだが、肝心のメンバーの都合がまだハッキリしない。自分の中ではトラを使ってでも行きたいというのが本音だったが、メンバーの半分がもしだめだったら断ろうと思いました。が、しかし実際にスケジュールの調整が出来なかったのがSAX3名とギターだけでその他がほとんど大丈夫という事実にまずビックリした事と、メンバーのやる気と盛り上がりにすごく感謝しました。今回行けないメンバーの分も頑張るぞって気持ちで一杯でした。
【7月29日】
第1回目の”For Monterey”のリハを行った。今回トラをお願いしたニューコーカスの加藤氏、江曽氏、あとテナーの粂氏、トランペットの山下氏との顔合わせの意味もあった。実際11月には自主リサイタルも控えており、曲目は一切変えずにいわゆるダブルキャストを組んだ。
【8月5日】
2回目のリハを実施。中々集まらないメンバーに多少の不安を感じながらも練習に取り組んだ。
【8月11日〜13日】
この期間FSJSの方の合宿を河口湖で行った。アルトの加藤氏はリサイタルのトラもお願いしている関係上合宿にもつきあってくれた。その他ラッパの山下氏も同様につきあってくれた。なんとも気持ちのいい連中である。(連中なんていったら失礼か?)やはり皆ビッグバンドが好きなんですよね。彼らの為にも今回のプロジェクト(大袈裟か?)は成功させなければならないと痛感した。実は、今年からバンドのディレクションをしてもらっているタイコの榎本氏にも曲の構成やらなにやらでだいぶ骨を折ってくれた。感謝!感謝!
【8月19日】
第3回目のリハを実施。この日はリハ時間にして6時間という長丁場にもかかわらず多数の参加者に多少の安心感をおぼえる。やはりSAX以外はウチのオリジナルメンバーであるが、少々言葉が悪いが即席SAXパートのまとまりが今ひとつで個人的には皆良く吹ける方々ではあるが、やはりアンサンブルというのはそんな簡単なものでは無く、長年一緒に演奏したセクションにはかなわないのが現状の様である。今回、一番のポイントになる部分なので今後の進め方をもう少し効率的にやらなくては!
【9月11日】
これまでに数多くのリハを重ねてきた。準備としてはまずまずの仕上がりとなって一安心だった。そこにバッドニュースが・・・・・夜遅く帰宅した私はテレビの画像を見て一瞬目の前が真っ暗になった。そう、NYで同時多発テロ事件が勃発したのだ!まず心配になったのは飛行機が飛ぶかあるいはフェスティバルそのものが中止となってしまうのか?という事がまず頭に浮かんだ。今までの苦労が・・・・
【9月12〜17日】
もうこの週はメンバーとの連絡及び情報の入手でてんてこまいとなった。本当に行けるのか?飛行機は飛ぶのか?戦争になるのでは?行ったはいいが、帰れなくなるのではないか?など、たくさんの心配事が脳裏をよぎった。挙句の果て予定していたトラの2ndテナーのドタキャンなど、頭の痛い問題がたくさんあった。しかし、フェスティバルは中止にはならずに予定通り実行されるとの事。ここから代役を探す日々が続いた。プロのスタジオミュージシャンにお願いできそうになりひとまず安心したが、最終的にスケジュールが合わずこれもキャンセルとなった。いや〜参った!どうにもならない。でも、あきらめず最後まで手をつくした。そうしたら日本のプロを目指す若者が候補として上がった。わらをもつかむ思いで彼に急遽トラをお願いした所、快く引き受けてくれた。た、助かった。と思ったのもつかの間、飛行機のチケットが取れない!もう出発を2日後に控えたこの時期取れる訳が無い。しかし、勝利の女神は私たちに微笑んでくれた。なんとチケットが取れたのである。これですべての障害は取り払われた!この段階で私はなにがなんでも行く!という気持ちになっていた。
【9月18日】
いくつもの障害を乗り越えて、ついに出発の日を迎えた。実際、むこうでの状況はいまだ緊張が続いている。実際メンバーも心配していた事だろう。でもここである事に気が付いた。なぜかだれもその事には触れようとしないのである。メンバー各々が回りに気を使っていたんだろうと。同時に、今回のこのツアーを成功させたいという強い気持ちのあらわれだったのだろう。実際この時はメンバーに対して感謝の念と今にもあふれそうになっていた涙をこらえるのに必死だった。

成田空港にて
同日の朝サンフランシスコ空港に無事到着した。さあ、ここからが勝負だ!メンバーの顔色も少々の疲れを見せていたが、無事到着できた喜びで皆晴れた顔つきだった。
【9月18日】 アメリカにて
この日サンフランシスコに到着し、市内見学を通じてフィッシャーマンズワーフで昼食をとる為に立ち寄った。しかし、なぜこの国の食い物はこんなにもデカイんだろう。その後、ホテルにチェックインしたのち市内にあるPearl'sというジャズクラブにて夕食兼ジャムセッションをやった。食い物はお世辞にもうまいとは言えなかったが、この時初めて今回の2ndテナーのトラをお願いした鈴木君の音を聞いた。う、うまい!これなら本番は大丈夫だ!皆がそう思った事だろう。

フィッシャーマンズワーフにて

かなりの人数でのジャムセッションとなりました。
【9月19日】
この日は朝食後、ピッツバーグにあるLos Medanos CollegeにJohn Maltester氏のワークショップを受講する為向かった。氏はこの学校の音楽学部にてジャズアンサンブルを教えており、約1時間半のワークショップだったが、とてもためになる事を言ってくれた。メンバーも真剣に氏の講義を聞いていた。特にトロンボーンプレイヤーという事もあって金管奏者のシラブルについてわかりやすく教えてくれた。ひと通りの講義の後、同校内のカフェテリアで演奏を行った。その後はオークランドの楽器屋へ行った。メンバーの伊藤氏なんかキングのビンテージ物のトロンボーンを2本も購入していた。実際安いのである。ここで私もベンジのトランペットを1本購入した。夜はサンフランシスコのホテルに戻り、フリータイムだったが、なんともこの地域、治安が非常に悪く、だいぶ怖い思いをした。

写真左がJohn Maltester氏

昼食中の学生たちが結構賑わっていました。
【9月20日】
朝、ホテルをチェックアウトし、次はいよいよモントレーに向けて出発した。モントレーに行く途中UCバークレー(カリフォルニア州立大学バークレー校)にてキャンパス内で演奏する為立ち寄った。しかし、テロ事件の余波がここに押し寄せて、学生内で戦争の賛成派と反対派が激突し、大騒ぎとなっていた。確かに屋外なのにPAの用意もなにもないのでおかしいなと思っていたらこのような騒ぎに直面し、危険なので中止となっていた。かわりに同校の音楽学部の方がワークショップを行ってくれた。この講義の内容がまたとてもレベルの高い内容の物で、逆に演奏するよりもためになった。
その後、モントレー入りをし、Monterey Jazz Festivalの前夜祭での演奏となった。このライブが終了したのち、数人の方々の賛辞を頂き、その中になんと、あのビル・ベリー氏がいるではありませんか!思わず写真を取ってしまいました。氏いわく、今やった曲の中のPortlait Of Louie Armstrongのソロをとった亀岡氏のソロについて”彼はもっと良くなる!本番前に是非ワークショップをやりたい!と言って下さった。大変光栄な事である。とにかく前夜祭とはいえしっかりした内容の物だった。
 
【9月20日】
朝、ホテルをチェックアウトし、次はいよいよモントレーに向けて出発した。モントレーに行く途中UCバークレー(カリフォルニア州立大学バークレー校)にてキャンパス内で演奏する為立ち寄った。しかし、テロ事件の余波がここに押し寄せて、学生内で戦争の賛成派と反対派が激突し、大騒ぎとなっていた。確かに屋外なのにPAの用意もなにもないのでおかしいなと思っていたらこのような騒ぎに直面し、危険なので中止となっていた。かわりに同校の音楽学部の方がワークショップを行ってくれた。この講義の内容がまたとてもレベルの高い内容の物で、逆に演奏するよりもためになった。
その後、モントレー入りをし、Monterey Jazz Festivalの前夜祭での演奏となった。このライブが終了したのち、数人の方々の賛辞を頂き、その中になんと、あのビル・ベリー氏がいるではありませんか!思わず写真を取ってしまいました。氏いわく、今やった曲の中のPortlait Of Louie Armstrongのソロをとった亀岡氏のソロについて”彼はもっと良くなる!本番前に是非ワークショップをやりたい!と言って下さった。大変光栄な事である。とにかく前夜祭とはいえしっかりした内容の物だった。

後方での騒ぎが凄かった。

ここでもJohn Maltester氏と同様の事を指導された。

MJF前夜祭、ガーデンステージにて

左がビル・ベリー氏。右は現地のアシストをしてくれたデビー

【9月21日】
この日は午前中リハを行い、午後は名物の17マイルドライブ及びカーメルの観光をした。
 

夜からいよいよMJFの初日なので、この日は色々なライブを鑑賞した。まずはテナーのジョー・ロバーノのバンドを見た。このライブが終わってから腹が空いたと外をウロチョロしてたらなんと、ジョー・ロバーノ氏がいるではないか!思わず写真をねだったら快くOKしてくれた。


MJFフェアグランド内でジョー・ロバーノ氏と 

【9月22日】
いよいよこの日我々の今回の目的である自分たちのステージがある日だ。当初言われていた持ち時間よりもさらに長い時間をそれも2ステージに渡って行うという事で、準備していた曲目を急遽変更した。朝から緊張していたのか午前中のリハにもついつい力が入ってしまった。そしてついに夢の本番!とにかくビックリしたのはまずPAのうまい事!それと観客の異常なまでの盛り上がり!ビッグバンドをこれまでやってきて”スタンディング・オベーションというのは初めての経験だった。感動のあまり、最後には涙するものも出たくらいだった。とにかく、メンバーの演奏もいつもとはなにかが違い、全員が100%の力を出し切れるライブだった。おそらく今までウチが演奏した中では一番良い出来だったと思う。観客がプレイヤーの実力を100%出してくれる、そんな感じのライブだった。語学堪能なドラムの関野氏のMCも最高だった。 よろこんでホテルに帰ってくると、なんと今回の出演ミュージシャンのほとんどが同じホテルに泊まっているではないか!これはシャッターチャンスと思い、思いっきりとりまくりました。

写真ではちょっと見づらいが我々の名前が!


このステージに立つ為に来たのだ!


バリサクの立川氏の頭部に注目!


ライブを終え、会場となったNight Club前にて


写真でちょっと見づらいですが、ジャムセッションでウィントンが吹いています。そこになんとあの鈴木君が・・・・・ 


LCJOのリードアルト、ウェス・アンダーソン氏とボントロ伊藤・筧の3ショット

トロンボーンのロビン・ユーバンクス氏と

 

【9月23日】
この日はMJF最終日という事もあって、終日鑑賞した。この日見たリンカーンセンタージャズオーケストラには正直言ってぶっとんだ!ぶ厚いサウンド、ダイナミクス、ステージングなどなど、スバラシイ演奏だった。生のビッグバンドは何度も見てきたが、こんなにも鳥肌が立つほどの経験をした事が無い。やっぱりウィントンは凄かった!
終わってからまたまた写真をねだろうと外で待ち構えていると、リードラッパのマーカス・プリンタップ氏とライアン・カイザー氏が歩いてくるではないか!これはファインダーに収めなくてはと思い思わずパチリ!


左より、私、ライアン・カイザー氏、マーカス・プリンタップ氏、3rdラッパ岩田氏

【9月24日】
いよいよ帰国の日となりました。昨日の興奮がまだ冷めず、一睡もできませんでした。まあ、飛行機で寝ればいいやって事で帰りのバスと飛行機の中では爆睡してました。とにかく一生の内でわすれることのできない一週間でした。まだまだ、写真は一杯あるんですけどページがかなり重くなってしまうのでこの辺でやめておきます。金貯めてまたくるぞー!


帰りのサンフランシスコ空港にて! みんな疲れちゃってます。

【編集後記】
とにかく、今回のツアーは始まりから波乱万丈でしたが、正直な感想は”怖かったけど、行ってよかった”って事です。おそらく私のアマチュアビッグバンド人生の中でも忘れる事の出来ない素晴らしい経験をしたと思っております。特に強く思ったのは、アメリカ人っていうのは辛い事や悲しい事があると一日も早くその状況下から脱出したいと一致団結できる民族なんだと思いました。辛い事件があったからこそアメリカの文化の一つであるジャズをやるんだ!っていう強い気持ちのあらわれなんだと痛感しました。私たちFSJSも、その空気の中に触れ一緒にジャズを満喫してきました。今後のメンバーには何かしらの変化がでる事でしょう。特に今回の世話人の黒坂氏、トラの加藤氏、粂氏、鈴木氏には心より御礼申し上げます。

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